2013年9月15日日曜日

マスタークラス(ワークショップ)






マスタークラスの模様をニュースで取り上げていただきました。




「マスタークラス」
”〜江戸紋切りあそび〜”

(ワークショップのことをロシアではマスタークラスと呼びます)


「切り絵がいいかな?それともやっぱりモビールがいいのかな?」

ロシアでワークショップを行なう事が決まった時、”その内容をどうするのか?”しばらく考えていました。切り絵やモビール制作でも良いとは思ったのですが、カッターを使う事に不慣れな人にとってはハードルを上げる事になってしまいます。つまりは参加者の幅を狭めることになります。

”子供から大人まで誰でも手軽に楽しめる!”

これをキーワードに考えることにしました。。

「・・・そうだっ!」

以前、ご年配の方達だけのクラスを持っていた時、”江戸紋切りあそび”を行なっていた事を思い出しました。・・・これしかない!


「江戸紋切りあそび」

江戸時代に庶民の間で流行っていた、家紋を紙に切り出すあそび。
紙を数回折り畳んで型紙通りにハサミを入れ、紙を開くと、美しい形(紋)が現れます。





「午後1:00 マスタークラス開始」



まずは作り方(紙の折り方)の説明から始めます。
紋切りには、いくつかの折り方があるので、実際に自分で折ってみないと覚えられないのですが、ひとまず「完成までの流れ」を見て頂きます。


この日もTV・新聞の取材が入りました。


姉妹で参加でしょうか。お姉ちゃんはいつも妹の面倒をみてあげています。


真剣に説明を聞く兄弟。


完成までの流れを見て頂いた後は、各テーブルを廻り直接指導していきます。

今回、予想を上回る参加者の方々を会場内で目にした時、「大丈夫だろうか?」と少し不安になりましたが、私以外に妻と二人の通訳さんに来て頂いていたので、安心してマスタークラスを行なう事ができました。






”どの紙でつくろうかな〜?”
(紙質・柄・色の違う折り紙の中から選んで頂きます)


「ママ〜、見て見て、できたよ〜!」


ママたちも真剣です!


親子で一緒に作ります。



こちらの綺麗な日本人女性は「在ハバロフスク日本総領事館」の北村さん。セレモニーにもお越し頂き、マスタークラスでは通訳としてサポートして頂きました。また後に行なわれる”子供インターネット・ニュース”でも同じく通訳のサポートをして頂き、ハバロフスク滞在中には本当にお世話になりっぱなしでした。




妻もサポートしてくれています。紋切りの指導・写真撮影・モビールの販売、と私よりも忙しそう!



テーブルが足りず、モビールが置いてある台の上で作業をして頂きます。(ゴメンナサイ)


エレーナさん(手前)とダーシャさん(奥)。彼女達、実はコスプレ大好き少女!

現在ハバロフスクには6つのコスプレ団体が在るそうですが、その元祖コスプレ団体を立ち挙げたのが、このエレーナさん!去年は東京・名古屋にも遊びに来たそうで、完璧な日本語を操ります。(本当に感心します)

「見てみたいなあ〜」と、お願いしたところ、見せてくれた写真がこちらです。

エレーナさん

ダーシャさん



この頃になると皆さん要領をつかんだ様子で、わからない事がある人は、隣の、そのまた隣のわかる人が教えてあげたりしていました。


私の他にも講師?が何人も居ます!




こちらの女性は小学校の美術の先生。彼女が作った絵本をプレゼントして頂きました。

絵本を眺める私と通訳のリョーコさん。




とにかく皆さん沢山つくります。途中型紙がなくなりかけ、慌ててコピーを撮りに。



黙々と・・・集中しています。




一体何を話しているのでしょう!?
そして何かを見つけたようです!

ちなみに彼は「パペット・アーティスト」です。残念ながら彼の作品を見る機会はなかったのですが、いかにも面白い人形を創りそうです!


「基礎からの応用」

嬉しい事に気が付きました。

”オリジナル”の紋?を作っている子が居ます!

紋切りあそびとは、折り畳んだ紙に紋の一部を張り付け、切って開くと1つの紋が完成している、というものです。つまりどんな形に切っても、開いてみればバランスのとれた1つの美しい形が現れるわけです。
その”仕組み”に気付き、「もっと面白い・もっと美しい形はできないか?」と、自分で考え試していたのです。

下絵など必要ありません。自由に切れば良いのです。
”考えて試してみる” それこそが何かをする上で、最も大事なことの1つではないでしょうか。また醍醐味でもあるのではないでしょうか。



「TV取材」


マスタークラスも終盤に差し掛かってくると、参加者の皆さんも”江戸紋切りあそび”というものを理解した様子で、私の手も比較的空くようになってきました。

「今、少しよろしいですか?」

そんな時には、すかさずTVスタッフが声をかけてきます。



私のこと、作品のこと、いくつかの質問に答えると、

「次はポートレイトのカッティングを見せて下さい。彼が作って欲しいと言っています。」

と、「似顔絵を作って欲しい」というお客さんまで連れてきて頂きました。マスタークラスの最中でしたが、”それを参加者の方々に見ていただくのも良い事だろう。”と、さっそく準備に取りかかります。


(あっ、・・・また囲まれてるっ!?)




ポートレイトの下絵を描き終わったところからの映像です。



「マスタークラス終了」


時計が午後3時を周り、本日のマスタークラスも無事終了!となりました。

日本を発つ前、「何をやったら良いだろう?」と、いろいろ考えてはいましたが、結果的にやはり「江戸紋切りあそび」で正解だったのではないでしょうか。日本とロシアとの文化交流という意味でも、日本(江戸)の文化を紹介できたことはとても良い事だったと自負しております。そして何より良かったのは、参加して頂いた皆様方に「楽しんで頂けた」、と云う事です。

それに尽きます!



マスタークラスの後、美術館前で一服する4人


グリーシャさん : 「タカハシさん、今日はどうでしたか?」
私       : 「とても良かったです!」
グリーシャさん : 「そうですね、とても良かったと思います。展覧会もいろいろありますが、毎回成功するわけではありません。タカハシさんの展覧会は初日から今日で3日経ちましたが、先程のマスタークラスも含め、成功と言っていいでしょう。」
私       : 「スパスィーバ バリショーイェ」



ハバロフスクに来て6日。マスタークラスも終わり、これでようやく一息つく事ができます。




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