「 This is my style ! 」
「ゼムリャク・キリル」
ハバロフスク国立経済・法律アカデミー/科学技術博士
この日も沢山の方達から「切り絵似顔絵」のオーダーを頂きました。
何名かの似顔絵を作り終え、キリも良いので”ちょっと一息”と思っているところに、若い男性が表れ席に座りました。
「よろしいですか?」
「もちろんです!」
休憩は後回しにして、さっそく下絵を描き始めます。
すると彼が言いました。
「”これ”でお願いします。」(顔半分を手で覆い隠しています)
「This is my Style ! Is it Possible ?」
面白いお客さんです。
「私は右側の顔が好きだから、こっちを向いていいですか?」
「正面は恥ずかしいから、横顔で作って下さい」
と、この手の注文はよくありますが、”顔を隠す人”は初めての事でした。
「話しても大丈夫ですか?」と、制作中も何かと話し掛けてくれます。勿論、話を聞いてはいるのですが、作業中と云う事もあり、全ての事が頭に入るわけではありません。失礼ながら”右から左へ”と云う事も多々あります。
出来上がり!
いつも通り15分程で完成。
完成した似顔絵を手に記念撮影です。・・・・(そういえば、さっきこんな事言ってたなあ〜)
「私も絵を描きます。(描いていました)」と。
・・・・そこで1つ提案してみる事にしました。
「もしこの後お時間よろしければ、今度は逆に”私の似顔絵”を描いて貰えませんか?」
幸い(?)次の似顔絵を待つお客さんは居ず、また休憩を取りたかったため、そして彼がどんな絵を描くのか興味があったために訊ねてみたのでした。
すると、
「はい、わかりました。チャレンジしてみます!」
意外な事にすんなりと承諾して頂けました。
”描く側”となり口数が少なくなる彼。集中しています!
私の似顔絵を制作中。どんな感じになってるのかな!?
出来上がったお互いの似顔絵を手に記念撮影。彼はいつでも顔半分を隠していました。なぜなら、”それ”が彼のスタイルだから!
とても面白い試みでした。
ありがとうございました!
「ロシアの友人」
ロシアより帰国後、彼とは何度となくメールのやり取りをしていました。そして初めて彼が”何者”なのか?が解ってきたのです。
(実は似顔絵を作っている時にも、そんな話をしてくれていたような?いなかったような? ”右から左”なんです)
ゼムリャク・キリル
「ハバロフスク国立経済・法律アカデミー」
科学技術博士
研究活動・対外関係に関する貿易技術学部副学部長
商品学講座の講師
(まだ20代と若いのにスゴイですね〜!)
そしてある日、そんな彼から久しぶりにメールが届きました。
「ユタカさん、お元気ですか?私は昨晩「津」に到着しました。今日は名古屋に行ってきます。」
「えっ!?」
キリルさんは日本に居ました!
聞くところによると、今回彼が来日した目的は、三重大学で開催される「国際ジョイントセミナー&シンポジウム」で論文を発表するため。との事でした。(若いのにやりますな〜!)
「名古屋から私の住む岐阜までは、電車で20分とかかりません。忙しいとは思いますが、時間が作れるようでしたら、是非お会いましょう!」
そんなメールを返信した3日後、彼は岐阜の地に立っていました。
ハバロフスクの美術館で似顔絵を描かせていただいたお客様が・・・何だか不思議な感覚を覚えました。
「岐阜観光」
キリルさん・私・ウラジーミルさん
(正法寺・大仏殿前)
織田信長?(岐阜城内)
やはり”SAMURAI”と云えばこうなのでしょうか!?
(フラマンにて)
”ロシアの友人、キリルさん・ウラジーミルさん”
次回はハバロフスクでまたお会いしましょう!
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