2013年9月6日金曜日

アムール川とダーチャ



連日報道されるアムール川の洪水被害




ロシア非常事態省ハバロフスク支部は、現地時間で5日16時にアムール川の水位が801cmに達したことを明らかにした。




成田より3時間弱のフライトを終える頃には、これから始まるであろう未知で貴重な体験に気持ちもかなり高揚していました。
ふと機内より眼下に拡がるハバロフスクの光景を目にした瞬間、

”!!!”

その異様な光景に言葉を失いました。


川に境目はなく、よくよく見ると水の中に家屋が点在しています。


大変なことが起きている!


日本を出発する1週間ほど前、現地ハバロフスクより「大雨が続いている」との情報は耳にしていたものの、まさかこんな状況になっているとは・・・・


連日の大雨によりアムール川が氾濫し大量の水が流れ込んだ結果、ハバロフスク地方アムール川の水位が史上最高記録であった1897年の642cmを2mちかくも上回ることとなってしまったのです。






The Voice of Russiaより 

ロシア非常事態省ハバロフスク地方支部のデニス・イリイノフ第一副本部長は、対策について次のように語っている。
「ハバロフスクは低地に位置している。約60万人が暮らしているハバロフスクの大部分の地域は、丘に位置している。マンションなどの住宅の大部分も高台にある。だが私有地などの川沿いにあるものは全て、低地に位置しており、これらの場所では救助隊によって堤防が築かれた。今は川の水位が上昇しているため、堤防を決壊させないことが重要な課題だ。」





дача ダーチャ」簡易住宅付き自家菜園

街に住む多くの人々は、郊外にダーチャを所有しています(ハバロフスク地方では21万世帯が所有)。食文化を支え、自然に親しむ事ができるダーチャを、ロシアの人々は愛しています。


もともとダーチャとは、ソビエト時代に国が一般庶民に給与した土地を自分たちの力で開墾し作ったものです。何ヶ月、何年もかけ、樹を切り、石を取り除き、畑にし、家族親戚みんなで建物を建てた、愛着に満ちた場所なのです。





「ダーチャは大丈夫?」

そうホームステイ先のアンドレイに尋ねてみると、彼は手を頭の上にかざし、

「ニェット(いいえ)」

と言いながら、浸水してしまったことをジェスチャーを交えながら教えてくれました。




今現在も水位が上がり続けているアムール川。

被災された方々の心情は計り知れませんが、この場を借りて心よりお見舞い申し上げます。





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